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11月分。

★超おすすめ
●おすすめ

★よつばと!(10) / あずまきよひこ
●3月のライオン(5) / 羽海野チカ
あたらしい朝(2) / 黒田硫黄
SatoShio(1) / 衿沢世衣子
●友達100人できるかな(4) / とよ田みのる
★ききみみ図鑑 / 宮田紘次
本屋の森のあかり(8) / 磯谷友紀
マイガール(5) / 佐原ミズ

ビッグコミックスピリッツ No.48-52
モーニング・ツー No.40
月刊スピリッツ 11年1月号
●楽園 -Le Paradis- Tome 4

 12月も11日になってしまいました。宝島社の「このマンガがすごい!2011」もダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー」も発売になって、今年ももう終わりなのだなぁと実感する次第です。

 で、今さら11月分。今月はちょっと印多めですが、3つだけ。

 まずは「よつばと!」の父ちゃんがとにかく沁みました。あんな風に子供に何かを伝えることができる親になりたい。そして、遊ぶ時は全力で遊ぶんだ。感動したので、私は日めくりカレンダーを買います。

 「ききみみ図鑑」は、第2話と第5話が特に好きです。短いストーリィの中で、時間の経過をしっかり表現してる話はとても好きです。群青学舎の七色シリーズ然り。しかし、「またこういう作家をビームは、、、」と感心してしまいました。

 「3月のライオン」については、羽海野節が辛い年齢になってきたということもあり、惰性で読んでいる部分があったんですが、5巻は比較的良かったです。何かというと、人との繋がりですよね。帰る場所がある。また立ち向かうために、力をもらう場所が。46話ラストの島田さんの背中に涙が出ます。

 11月も良いものを読ませてもらいました。漫画やアニメは色んな解釈ができて本当に面白いですね。

 今年も残り20日余り。年内中に2010年の総括をできるように頑張りたいです。

10月分。

★超おすすめ
●おすすめ

ノノノノ(12) / 岡本倫
このたびは / えすとえむ
砂漠を泳ぐ、眠る / やまがたさとみ
ちはやふる(4)(5)(6) / 末次由紀
夜桜四重奏(9) / ヤスダスズヒト
バクマン。(10) / 原作・大場つぐみ 作画・小畑健
●さらい屋五葉(8) / オノ・ナツメ

ビッグコミックスピリッツ No.44 No.45 No.46 No.47
モーニング・ツー No.39
月刊スピリッツ 10年12月号
楽園 -Le Paradis- Tome 4

 10月は少なめ。「さらい屋五葉」の終わり方がキレイだったのを除いて、特筆すべきものはなし。誤解を招くといけないので言っておくと、決して面白くないというわけではない。通常時の面白さに比べて、突出した部分があるかどうかの話。

 「夜桜四重奏」の9巻はDVD付きを買ったんだが、単行本1冊にODA1話収録で3750円は少し高い。でも、OPがUNISON SQUARE GARDEN、EDと音楽がSUEMITSU & THE SUEMITSUというタッグなので、どうにか許せるレベル。映像特典の『桜新町放送局』映像版が、ダッラダラグッダグダでクソ長くてキレそうになったが。まぁ文句垂れながらも、10巻もDVD付き予約したんだけど。

 今年も残り2ヶ月。そろそろ「このマンガがすごい!2011」に向けて、個人的な総括もしていかないといけない。

9月分。

★超おすすめ
●おすすめ

宇宙兄弟(11) / 小山宙哉
●かわいい悪魔 / 志村貴子
本屋さんに聞きました / 若狭たけし
君に届け(12) / 椎名軽穂
FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE(6) / STORY:太田垣康男 ART:C.H.LINE
flat(4) / 青桐ナツ
ハチワンダイバー(16)(17) / 柴田ヨクサル
CLOTH ROAD(9) / 漫画:okama 脚本:倉田英之
乙嫁語り(1)(2) / 森薫
桜蘭高校ホスト部(17) / 葉鳥ビスコ
●ちはやふる(1)(2)(3) / 末次由紀
ケッチン(4) / きらたかし

ビッグコミックスピリッツ No.40 No.41 No.42 No.43
モーニング・ツー No.38
月刊スピリッツ 10年11月号

 9月は「ちはやふる」「乙嫁語り」など、ちょっと新しい方面に手を出しつつ。

 「ちはやふる」は、漫画としてのストラクチャがしっかりしていて、読んでいて安心した。

 プロローグに1.5巻分を使って背景を固め、そこからかるたという競技の面白さ、男2人女1人の関係性、かるた部という舞台設定、5人チームとしてのキャラ配置と広げていく。隙がなさすぎる。2巻の途中から突然流れが良くなって、一気に読めた。配置してきたマテリアルが噛み合って上手く動き出したんだと思う。そして、3巻の続きがめちゃくちゃ気になる終わり方。漫画はこうでないと。

 「ちはやふる」の構成の周到さを見ると、少女漫画家の自力を感じる。型にはめた上で世界を広げていく難しさはあるし、時にはそれに負けてしまうこともあるのかもしれないが、ハマった時の爆発力はすごい。

 最近読んだ社交ダンスモノの「BUTTER!!!」も舞台設定とキャラ配置は似ていると思うんだが、「ちはやふる」に比べると、今の時点では多少隙があるように見える。ただ、それは少女漫画という枠がない分、自由度があるということで、それはそれで爆発の仕方が少し違うんだと思う。

 漫画ってのは色んな描き方があって、目新しいものだけが凄いわけではないということを改めて思いました。


 しかし、高校生になった太一と新の登場シーンはキラキラしすぎです。

8月分。

★超おすすめ
●おすすめ

鈴木先生(10) / 武富健治
あねおと(2) / 元町夏央
●ファムファタル 運命の女(3) / シギサワカヤ
●ウイちゃんがみえるもの / 衿沢世衣子
ポテン生活(4) / 木下晋也
オクターヴ(5) / 秋山はる
ムシブギョー(2) / 福田宏
堀田(4) / 山本直樹
パンドラ / ねむようこ
七夕委員---星に願いを篇 / 今日マチ子
●呼出し一 / 中村明日美子
BUTTER!!!(1) / ヤマシタトモコ
みかこさん(2) / 今日マチ子
バクマン。(9) / 原作・大場つぐみ 作画・小畑健

ビッグコミックスピリッツ No.35 No.36-37 No.38
モーニング・ツー No.37
月刊スピリッツ 10年10月号

 相変わらずシギサワカヤがとても良いですね。どろどろしすぎて澱んで腐り始めそうな人間関係を、どうにか濾過しようとして後ろ向きに奮闘する姿が痛々しくて、読んでいてとても不快です(良い意味で)。

 自分の中の暗い部分(モノローグ)を外に出さないように、全て自分のせいにして、弱みに付け込まれないように強いをフリをする。読者としては、そのモノローグが全て視覚的に見えるので、その内心と外面のギャップが本当に痛々しくて溜まらない。全く褒めているように聞こえないかもしれないが、不思議とこの鬱々とした感じが癖になる。

 あとがきに「半径1M、0Mあっての半径1M以上の話だ」って書いてあったが、まさにその通りで、半径1M以内のことがままならないのに、何でかいこと言っちゃってんの?と、そう言われている感じなんですよ、読むと。

 後、堀田が最終巻だったんだが、めちゃくちゃエロかった。レッドの反動だろうか。

 その他、呼出し一とウイちゃんがほのぼの読めてとても良いです。

第七女子会彷徨 / つばな



 Twitterでとよ田みのる氏が薦めていたので即買いしたんですが、1巻の可愛らしい表紙(怪しいドライヤーはあるにせよ)からは想像のできない、ぶっ飛んだ内容に一発で虜になりました。

 読み始めに、絵柄と雰囲気から古屋兎丸、それも『ショートカッツ』っぽいなと思いながら、グーグル先生に尋ねてみると、「石黒正数に古屋兎丸をほんのりふりかけた様な雰囲気」というレビューを書いている人がいて、「なるほど」と合点がいきました。

 しかし、少しずつ読み進めていくと、そんな相対的なカテゴライズは全く意味を成さないことが分かりました。それくらい独特の魅力がこの作品にはあります。

 どうも自分は今までに読んだ漫画のデータベースを参照して、新しい漫画をカテゴライズしたくなる癖があっていけないですね。カテゴライズはやり易い方法だし、それっぽく背景をちらつかせることができるので、表面上、知ったかぶりができる。でも、いくらカテゴライズの持論を展開しても、自分がどう思ったのかは伝わらないし、作品自体の魅力も伝わらない。

 データベース消費(使い方が合っているかは分かりませんが)を脱却するためにも、少し書いてみます。

 一度読み終わった後も何度も読み返してしまって、何でこんなに惹かれるのだろうと考えてみた結果、この作品を読むことで感じる「違和感」と「胸騒ぎ」がポイントではないかと思い当りました。

 作品の世界観/設定を考えてみると、メインキャラクターは女子高生2人で、とても仲が良さそうに見える。そして、平和に見える世界で、平凡な学生生活を送っているように見える。この"見える"のがポイントで、それによって1話目はまだ「シュールなギャグ漫画かな」程度の印象しか受けません。ただ、得体の知れない違和感はひしひしと感じます。

 そして、2話目を迎える。そこで、1話目で感じた違和感が前面に出てきます。とにかくぶっ飛んでいる。ちょっとだけネタバレしてしまうと、「なんだか解らないもの」が出てきます。それを見た結果、読者としてはこの漫画の方向性が分からなくなる。単純に驚く。人によっては拒絶すると思います。でも、それは実は読者だけで、主人公たちはその「なんだか解らないもの」に驚きはするものの、世界の一部として認識している。自分たち(読者)の世界と主人公(作品) の世界は似て非なるもので、読者としては受け入れがたい程の世界観ですが、主人公たちはその世界で至って平凡に過ごしています。

 この違和感は2話目に限らず、作品全体を通じて続きます。その大小は様々ですが、とにかくぶっ飛んでます。そして、不思議とこの違和感が癖になってくる。じわじわと脳に沁み込んできて、いつのまにかぶっ飛んだ設定もスッと受け入れてしまっていることに気付く。そのことに気付いてしまった時、何とも言えない胸騒ぎがするのです。

 その胸騒ぎは、おそらく「ぶっ飛んだ世界観とその中で平凡に振舞う主人公たちが、実は自分たち(読者)とその世界を投影しているのではないか?」という疑念から生まれるのだと思います。強烈な違和感と驚愕を提示されたはずの作品世界を徐々に受け入れてしまうことが、まさに自分たち(読者)の世界の受け入れがたい出来事に"慣れてしまう"ことをそのまま投影しているのではないか。作品の世界観は、なるべくデフォルメして分かりやすい奇妙奇天烈さを求めているだけで、よくよく考えてみれば、自分たち(読者)の世界もそう変わらないのではないか。読めば読むほどその胸騒ぎは増幅していきます。

 そんな「違和感」と「胸騒ぎ」が癖になるというのはどういうことだ、と思われるかもしれませんが、自分が漫画に求めるのはまさにそういうことです。世の中、そんなにうまい話ばかりではないし、共感できることばかりでもない。そういう漫画も面白いですが、決して見たくないようなことも隠さずに描き切ってしまう漫画の方が漫画家の気概を感じます。この作品がそれを意図して描かれたと結論付けるのはさすがに無理があるとは思いますが、個人的にはこんなことを考えてしまう程、鮮烈な印象を受けました。

 この「違和感」と「胸騒ぎ」が癖になるかどうかは人それぞれだと思いますし、見方を変えると別の読み方もあると思います。実際、自分がこんな風に考え始めたのは3回目くらいで、それまでは「何だか変だけど面白い」とか「ヤバい、癖になってきた」と漠然と思っていました。これからまた読み返せば「高木さんは愛くるしいなぁ」とか思うかもしれない。

 しかしながら、こうやって色々と書きたくなる漫画に出会えたというだけで、自分にとっては価値のある作品でした。とよ田さんに便乗して、お薦めします。