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読み直し

 以前、読んで良い読後感だと思っていた「ポトスライムの舟」だが、ふとした瞬間に違う読み方があるんじゃないかと不安に思い、自分の意見をすっぱり流してもう一度考えてみた。

 ふとした瞬間というのは、人が変わる瞬間について考えていた時だった。「ポトスライムの舟」が、もし変わりたいのに変われない人の救えない話だとしたら、俄然話が変わってくる。周りの人の優しさが、突然ぬるま湯になって、現代社会への警鐘になりかねない。慎ましやかに過ごすナガセが現状から抜け出せないのは、実は優しい人たちによって保護されている、居心地の良い周囲の環境への依存が原因じゃないのか。

 周囲の人間たちの温かささえも持ち合わせず、現状から抜け出せない人はいるだろうが、左右を友達や家族に囲まれている安心感は、さらに現状維持を加速させる。そう考えると、ナガセの慎ましやかさは、ある意味で危険なのかもしれないと思ったりした。

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