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サマー/タイム/トラベラー

サマー/タイム/トラベラー (1)
新城 カズマ 鶴田 謙二
早川書房 (2005/06/16)
売り上げランキング: 5,378


サマー/タイム/トラベラー (2)
新城 カズマ
早川書房 (2005/07/21)


 以前に買って読んでいなかったヤツを読了。表紙が鶴田謙二ってだけで買った本ですが、普通に面白かった。
 帯や巷の書評にもあるように、SFというよりも青春小説です。青春小説風なSFではなく、SF風な青春小説。ただ一つのSF的な要素をもって、その周りの人間模様が刹那における各人の感情をふまえて、描かれています。

 ここに出てくる人物、頭良すぎ。まぁ、最後まで読んでみると、そういう集団だったんだ、ていう感じにはなりますが。もうこれでもかっていうくらいの引用。そして、それを主要登場人物が知っているという前提。常人にはすぐには理解できない言葉の羅列が多々出てきます。でも、そのインテリ風の会話うんぬんの内容自体が最重要なのではなく、この会話によって浮かび上がるお互いの関係、及び各人物の人間性、或いは物語に流れる雰囲気、といったものが重要なのだ、と思います。

 とにかく、頭が良すぎるのは必ずしも救いにはならない。IQは高くても救いにはならない。「すきなものを見つけて、そいつといっしょに歳をとれ」ってことです。

 とにかく、この小説には役割というか価値がいくつかあります。一つは、タイムトラベル系の小説を網羅して、本の中で(登場人物の解釈=著者の解釈で)体系的に整理してあること。一つは、古典からの引用がたくさん含まれていること。そして、最後は単なる青春小説として、普通に楽しめる本であることです。

 1巻は思わせぶりな書き方をして、プロローグ的な内容で終わってしまってたんですが、2巻に入ってしばらくすると怒濤のように展開が押し寄せてきます。この展開を受け入れられるかどうか、というのは個人に委ねられると思うんですが、自分は若干ムリがあるような気もしました。でも、ラストは別に嫌いじゃないです。展開はどうあれ、まとめ方は上手い。「すきなことを見つけて、そいつといっしょに歳をとれ」と。

 それにしても、「ムギバタ球場の正捕手くん」はなしだろう。キャッチャー・イン・ザ・ライ。電車でその部分を読んで吹きそうになったので、収まるまで読むのヤメました。うん、何かと読む価値ありの本だと思います。

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