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ぐるぐるまわるすべり台

ぐるぐるまわるすべり台
中村 航
文藝春秋 (2006/05)


 文芸書で見てずっと気になっていたものが文庫化されたようなので購入。他の著作「100回泣くこと」が売れ気味です。

 表題作の「ぐるぐるまわるすべり台」、雰囲気はいいです。というか、自分達の世代に確実に受け止められる世界観です。浅野いにおに通じるところがあります。それは当然、単に音楽やバンドをピックアップしているという点ではなくて。

 最初に出てきた木島教授の「黄金らせん」の話。タイトルのぐるぐるまわるすべり台。ビートルズのヘルター・スケルター。読み解くキーワードをこれでもか、と散りばめてありますが、それを抜きにしても、一つ一つの表現はキレイで、なおかつ鏡のように自分に迫ってきます。煮え切らない自分の、ぐるぐる回る姿。その代弁者がきっとこの小説の中にいます。

 同じく収録されている「月に吠える」も楽しい。ぐるすべのバックヤード的な話で。なんというか、こういう繋がりっていいなって思ったりします。哲郎と千葉の会話がなんていい感じなんだろう。きっと、運命ってああいうことを言うわけで、しかもそういうヤツらがひょんなことからとんでもない曲を創っちゃったりして。単純に、やっぱり音楽っていいなとも思います。この話はそれだけじゃないですが。このぷんぷんと漂ってくる同時代感に、完全にやられました。

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